椅子は、人間に似ています。坐るという動作に密着したかたちをして、家庭、学校、職場、公共空間といったあらゆる環境においてわたしたちを支えています。今日ではさまざまなデザインの椅子を手に入れることが簡単になり、快適なくらしをおくるための道具として、あるいはデザイナーの理念に共鳴して、それぞれの人が自分のライフ・スタイルをあらわす身近な手段ともなりました。
もとより椅子の素材、技術、かたちは、それが生み出された場所の風土や生活文化の影響を直接あるいは間接に反映しながら変化してきました。またその基本となる〈座〉の形式は、時代における人間のふるまいと密接に結びついています。椅子はいわば、さまざまな側面から人間のあり方を象徴する興味深い存在なのです。
とりわけ椅子式の生活を西洋から輸入した日本では、椅子と床座が入り交じる独特の歴史をたどっています。この展覧会では日本の椅子に注目し、その役割や背景にあるライフ・スタイルの変遷などをふまえながら、椅子のかたちや坐ることの意味を考えます。
展示は、企画部門・公募部門・コレクション部門で構成しています。
会期
2005.1.29 [土] - 3.27 [日]
休館日
月曜日(ただし3月21日は開館)、 祝日の翌日(3月22日(火))
開館時間
10:00~17:30 (入場は閉館の30分前まで)
観覧料
一般700円(560円)、大高生560円(450円)
※( )内は20名以上の団体料金。
※中学生以下と65歳以上、障害者手帳をお持ちの方(付き添い1名を含む)はいずれも無料です。展覧会入場時に確認いたしますので
・65歳以上の方は、年齢を確認できるもの(運転免許証、健康保険証等)をご持参ください。
・障害者手帳をお持ちの方は、手帳をご持参ください。
主催
埼玉県立近代美術館
後援
テレビ埼玉
助成
財団法人地域創造、芸術文化振興基金
協力
株式会社コトブキ、株式会社天童木工、埼玉大学高須賀研究室、JR東日本大宮支社、武蔵野美術大学美術資料図書館